成人式での振袖姿は、一生の思い出になります。そのため、成人式で振袖を新調する方も多いでしょう。しかし、振袖は着た後のお手入れがとても重要なのをご存知でしょうか。正しいアフターケアをして、振袖をキレイな状態で長持ちさせましょう。この記事では振袖の正しいお手入れ方法を紹介します。
湿気を飛ばす
振袖を着た後、まず湿気を飛ばすために陰干しをしましょう。振袖等の着物は1度着ただけで、汗をたくさん吸収します。そのまま畳んでしまうと、虫食いやカビ菌が発生することになってしまいます。虫食いやカビ菌から振袖を守るためにも、まず陰干しをして湿気を飛ばすようにしましょう。
また、必ず太陽光を避けて陰干ししましょう。振袖を直射日光に長く当てると色褪せたり、変色したりする可能性があります。そのため、日陰で干すか、部屋の中で室内干しをするようにしましょう。
シミ抜きは早めに
振袖にシミや汚れをみつけたら、早めにシミ抜きをしましょう。まず陰干しで、着物の湿気を飛ばしている間に、振袖や帯の状態をすみずみまでチェックしておきます。とくに衿元には、ファンデーションの汚れが付きやすいです。衿の端が白っぽくなっていないか確認しましょう。
また、食べ物や飲み物のシミが出来ていないかも確認しましょう。食べ物の油シミは後から目立ってくるので、明るい場所で確認することがおすすめです。
さらに、皮脂汚れが付きやすい袖の先の袖口や衿元の裏側や、泥ハネも確認しておきましょう。泥ハネは、裾の表面や裏側、お尻まで飛ぶこともあります。振袖にシミや汚れを見つけた際は、それぞれに合わせたシミ抜きをおこなっていきます。
汗をかいたら汗抜きも必要
「成人式は冬なのに汗をかくの?」と思うかもしれませんが、人は冬でも多くの汗をかいています。成人式では移動も多いですし、宴会やパーティ等で大勢の人と関わります。慣れないお酒や緊張感などで、気付かない間に汗をかいている人も多いはずです。
また、冬の汗は夏に比べて汗腺が活発でないため、ミネラルの多い臭いがある汗になりがちです。そのため、振袖の汗ジミや変色が起きやすいのです。軽い汗をかいた程度だったら、自分でお手入れすることができます。
長襦袢の半衿をキレイにする
振袖を着た後には、振袖の中に着た長襦袢のお手入れも欠かせません。特に汚れやすいのは長襦袢の衿元に付いている半衿です。半衿は、1度着用しただけでもかなり汚れます。放っておくと皮脂汚れによる黒ずみが目立ってしまうので、早めのお手入れが肝心です。
ポリエステル等の化学繊維でできた半衿は、洗濯機で洗うこともできます。しかし正絹の場合、デリケートな素材なので手洗いがおすすめです。また、自宅で半衿を洗う際は、必ず長襦袢から外して洗いましょう。
自分でのお手入れが難しい場合はクリーニング店へ
振袖は自分でもお手入れができますが、お手入れが難しい場合はクリーニング店へ持っていきましょう。たとえば、シミや汚れの原因がわからない時に自分でシミ抜きをおこなってしまうと、シミが取れなくなったり変色したりすることがあります。シミや汚れの範囲が広い場合も自宅でシミを取るのは難しいです。
また、雨や雪などの天候がひどく、振袖を濡らしてしまった場合は早めにクリーニング店に持って行きましょう。ビッショリと汗をかいてしまった場合も、自宅で汗抜きをしても変色やカビが生えて恐れがあるので、クリーニングに持って行くことをおすすめします。他にも、長襦袢の素材が正絹の場合も自宅で洗うのは大変です。自分自身でのお手入れに不安があるなら、クリーニング店に持っていくのがいいでしょう。
いかがでしたか?お気に入りの振り袖は1度限りでなく、何度も着たいですよね。正しいお手入れをして保管するなら、振袖は何十年も長持ちします。自分でお手入れが難しい時は、早めにクリーニング店に持って行きましょう。