結婚式や成人式で振袖を着付けしてもらったあと、どのように脱いだらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。振袖は、ほかの着物と比較すると袖が長いため、広い場所で脱がないと汚れてしまいがちです。そこで本記事では振袖を脱ぐ時の準備や、脱ぎ方のテクニックを紹介します。
大切な振袖を汚さず脱ぐのに向いている場所
振袖は着用後に自宅に戻って脱ぐことが理想的ですが、成人式に参加した後の同窓会や、結婚式の二次会の会場などで着替えをすることがあるかもしれません。外出先で汚さず脱ぐのに向いている場所を解説します。
振袖を脱ぐ場所は広い畳の部屋が理想ですが、畳の部屋が難しければフローリングでも問題なく、広く平らな場所を選ぶのがポイントです。外出先であれば旅館の和室の部屋、土足で入らないホテルの更衣室や会議室など使用できるか確認しておくと安心です。縦横それぞれ2メートルほどの幅があればシワがなく綺麗にたためます。脱ぐ際には着物用のシート(衣装敷)を持っていくと生地が直接床に触れません。
衣装敷がない場合は、大きめの紙や布で代用するといいでしょう。脱ぐ場所がないからといってトイレや、ネットカフェなどの個室、カラオケボックスなど狭くて衛生面が気になる場所での着替えは控えましょう。
大切な振袖を美しく保つためにするべき脱ぐ前の準備
振袖を外出先などで脱いだときにも、美しく保ちたいと思われる方が多いのではないでしょうか。着物を美しく保つために準備する持ち物は、脱いだ着物や小物をかけておくための和装ハンガー2本(振袖と長襦袢用)があると理想です。
もし、和装ハンガーを持っていない場合は一般的な洋装用ハンガーでも代用できます。また、着物を脱いだ際は小物などを置けるよう、椅子などを準備しましょう。着物を脱ぐ際は、口紅やファンデーションをふきとった後、手を洗うか、爪が長い場合は手袋を着用し、振袖に引っかからないように注意が必要です。
そして、着物の裾が床につかないように持参した衣装敷や大きめの布やマットなどを敷きます。衣装敷は500円から800円程度で準備できるため、忘れないように事前に準備しましょう。また、振袖を脱ぐ前に、髪飾りやアクセサリーなど着物以外の小物を先に外すと傷がつきません。
振袖を汚さない脱ぎ方の注意点と実際に役立つテクニック
振袖を脱ぐ時にどのような順番で脱いでいくとスムーズなのか、なにを注意すればよいかわからない方は多いのではないでしょうか。ここでは手順や役立つテクニックを解説します。着物は上から順番に脱いでいくことで10分もかからず脱げます。
順番としては、帯締めを解き、帯揚、帯枕のひもを外します。帯の結び部分を前にして解き、腰ひもや伊達締めを解いたら振袖を脱ぎます。最後に長襦袢や肌襦袢を脱いでいきます。帯を解いていくだけですが、自分だけでは難しいこともあるでしょう。無理に帯を回すと振袖が傷んでしまうため、友人や家族などに手伝ってもらうのがおすすめです。
脱いだ後は本畳みでたたみ、腰ひもなどのひも類はシワを伸ばし、小物類(帯板など)は風呂敷などに包み、草履は裏の汚れをふき取ります。外出時の持ち運びには着物バッグ又風呂敷などに包み平らに持って運び、帰宅後はすぐに振袖や帯をハンガーにかけて、陰干しを忘れずにしましょう。
まとめ
振袖を外出先で脱ぎたい時に、どのように脱いだらいいのかわからず悩まれる方が多くいるでしょう。振袖は袖が長いため床に袖がつきやすく脱ぐ前には準備が必要です。広い畳の部屋が理想のため、事前に旅館やホテルの部屋が使用できるか聞いておくと安心できます。
着物は上から順番に脱いでいくことでスムーズに脱げますが、腰ひもがまわらないなど途中気になることがあれば、友人や家族に手伝ってもらうことで着物が傷つくことを防げます。脱ぐ手順を守り、脱いだ後の振袖や長襦袢をかけておくハンガーや、持ち運び用の風呂敷を準備することで大切な振袖を美しく保つことができるでしょう。