振袖を着用する際、どんなヘアスタイルにするかを考えるのも楽しみのひとつです。振袖のさまざまな着こなし方が広がっている昨今では、髪型も定番にとらわれず、自由に楽しむ人が増えてきています。そこで、たとえば振袖姿にダウンスタイルの髪型というのはどうでしょうか。気を付けるべきポイントとあわせて解説します。
着物といえばアップスタイルが定番
着物に合わせる髪型といえば、やはり多くの人がアップスタイルを思い浮かべるでしょう。
全体的なシルエットを考えたときに、面積の8割強を占める着物に対してアップスタイルはもっともバランスがよいのです。フォーマルなシーンではとくに、しっかりとセットされたヘアスタイルがよく似合います。そんな着物の定番といわれているアップスタイルですが、いくつか種類があるのはご存知でしょうか。
まずどんな振袖にも合う王道スタイルは、ルーズアップや、ゆるふわおだんごです。顔周りの後れ毛をたっぷりと残してゆるく仕上げてあげると今どきの流行りスタイルになります。可愛い感じの雰囲気を求める人におすすめです。まとめる位置を低めにするか高めにするかでも大きく印象が変わるでしょう。
続いて、大人っぽくスタイリッシュな仕上がりにしたい場合はシンプルアップや夜会巻きがおすすめです。表面を崩し過ぎずに、毛先もしっかりと入れ込みます。全体的にすっきりとさせることでクールな雰囲気を出せるでしょう。
振袖にも似合うダウンスタイル
成人式など、振袖姿の人が多数集まるシーンでは皆が同じように見えてしまうのは仕方ありません。そこで、髪型をダウンスタイルにして周りと差をつけてみてはいかがでしょう。
ハーフアップ
地毛の長さがボブでもロングでも対応できるのがハーフアップです。肩付近の長さの人は、ぜひ毛先で遊んでみてください。毛先を波ウェーブにしたり外ハネにしたり、または内巻きにしてみてもよいでしょう。巻き方次第ではさまざまな印象が楽しめます。
一方、たっぷりと長さがある人は普段よりもしっかりとした巻き髪をつくってみてください。大きくボリュームを出すことで、振袖に合った華やかさが期待できます。
編みおろし
編みおろしは、ロングヘアを最大限に生かせるスタイルです。編み込んだ毛先を後ろに流したりサイドに持ってきたり、バリエーションも豊富にあります。写真撮影では、毛先をサイドに位置づけた方が編み込んだスタイルがより映えるかもしれません。
また、女の子らしさが増すツイン編みおろしもおすすめです。年齢を重ねるとやや恥ずかしさも出てくるツインテールですが、振袖姿だからこそ挑戦できるヘアスタイルになるでしょう。
ポニーテールアレンジ
ここ最近、ポニーテールに水引きやロープといったアイテムを使うスタイルが流行っています。その流行を、振袖でのヘアスタイルに応用することもできるでしょう。タイトに1本でまとめるように意識するとあっという間に個性派スタイルの完成です。
また、玉ねぎのようボリュームを出してまとめていくと可愛い雰囲気の仕上がりになります。
ダウンスタイルにするときの注意点
振袖姿の髪型をアップスタイルではなくダウンスタイルにしてみるのは新たな形としてとても魅力的です。しかし、昔ながらの伝統的な装いに慣れている人たちからすれば違和感を持たれてしまう可能性も大いにあると思っていなければなりません。
そのため、年長者が集まる場などでは、ダウンスタイルを避けるのが無難でしょう。そもそもダウンスタイルはどうしてもルーズな印象を持たれがちです。たとえばパーマがかかった状態の髪で後れ毛を出し過ぎると、だらしなく見えてしまう場合もあります。
また、明るいカラーの髪でのダウンスタイルではフォーマルさに欠けてしまうでしょう。悩ましい判断にはなりますが、振袖を着て出向く場面によっては、定番のアップスタイルであるほうがよいときもあるのです。
まとめ
振袖に合うヘアスタイルといえばやはりまだまだアップスタイルが主流です。もちろん、無理にその概念を変える必要はありません。ただ、時代の流れとともに、振袖姿におろした髪型という新鮮なスタイルが生まれているのも現代のならでは。着物や振袖だからアップにしなければいけないといった決まりはないので、自分らしいおしゃれにぜひ挑戦してみてください。