成人式や結婚式などの晴れの日に袖を通す着物は、充分に吟味してから選びたいものです。総絞りの振袖は高級感と個性を求め、周りの人とちょっと差を付けたい人にぴったりの着物です。購入するとなればハイコストになるため手が出ないかもしれませんが、振袖レンタルなら、豪華な着物で素敵な思い出を作るという夢をかなえることができます。
普遍の人気を誇る総絞りの着物とは?
高級品として名高い伝統的な総絞りとは、絞り染めという独特の方法で染めた生地で仕立てた着物のことをいいます。地方などによりその技法は多少異なりますが、糸で縛ったり器具を使用したりして、染料が付かない部分をあえて作り、色の有無で模様を表現します。
職人の気の遠くなるような手間と高い技術が必要となり、振袖によっては完成までに数カ月から1年かかる物もあるため、おのずと値段が高くなります。人間国宝級の職人が手掛けたものだと、1点数千万円することもあります。高級感にあふれ、立体的かつ神秘的な模様の美しさが特長の総絞りは、着物愛好家からも一目置かれる逸品ですが、レンタルをすれば比較的リーズナブルに着ることができます。
東京でも数多くある振袖レンタルショップで、もちろん品にもよりますが、一般的には20~60万円で貸出してくれます。結婚式や初詣、成人式、卒業式など写真によって思い出を残す大切な日の装いとしてまさに最適です。
総絞りの振袖の根強い人気の理由とは?
総絞りの振袖が高級感と模様の美しさが高く評価されているのは前述の通りですが、総絞りの振袖が人気であるもうひとつの理由は、その希少性の高さです。東京の振袖レンタルショップのほとんどでも、品揃えが豊富なのは草花などの模様がカラフルに入ったいわゆる普通の染め方で仕上げた振袖となります。
絞りで染める場合は大量生産が不可能だからです。一部だけに絞りの技術を用いた部分絞りの振袖なら多少市場に出回っていますが、総絞りとなれば数が圧倒的に少ないため、和装の女性が数多く集う成人式でも、ひと際目立つため個性を発揮できます。
その希少性ゆえ、注意しなければならないこともあります。ただでさえ数が少ない総絞りは選べるサイズの幅が限られています。身長が160㎝以上の人は、ぴったり合う総絞りの着物を見つけるのが難しいとされています。インクジェットでプリントして絞り染めを真似た反物もありますが、立体感がないため目利きでなくてもその差を見極められてしまいます。
総絞りの着物の洗練された着こなし方とは?
東京に限らず全国の振袖レンタルショップでは、振袖だけでなく帯や掛け襟から、足袋や草履まで和装に必要なアイテム一式をセットでレンタルすることが可能になります。高級感とレトロな趣が魅力の総絞りの振袖の特徴のひとつとして挙げられるのは、合わせる帯や襟の色によって、さまざまな雰囲気を演出することが可能だということです。
総絞りに使われる色は通常モノトーンで、落ち着いた色調の襟や帯を合わせれば、渋さと艶やかさが融合する大人の女性のイメージが表現でき、派手で鮮やかな色の襟や帯を合わせれば、愛らしく可憐なイメージを表現できます。
写真撮影をして思い出を残す日ならばなおさら、着物や小物はもちろんのこと、ヘアスタイルやメイク、ネイルにもこだわったトータルコーディネートを楽しむといいでしょう。どうスタイリングすればいいか、どの小物を選んだらいいか迷ったら、レンタルショップの経験豊富なスタッフの助言に耳を傾けるのが賢明です。
総絞りの振袖は、写真映えもする華麗な着物です。東京でも総絞りを提供する振袖レンタルショップは多くありますが、たとえば初詣や成人式など、レンタルが殺到しがちなハイシーズンは品切れになりがちなので早めに予約をしておくのが賢明です。