着物は着用するのに手間と時間がかかりますが、超時間着用していると着崩れしてくることに悩みがちです。そのような着崩れを防止し、着用するときも楽にしてくれるアイテムにコーリンベルトがあります。そこで本記事では、コーリンベルトとは何か、使うべきアイテムなのかなどを解説します。
コーリンベルトとは
コーリンベルトとは、着物を着る際に使用する帯のようなものです。コーリン株式会社が製造・販売を開始したため、社名がそのまま製品名となっていますが、和装ベルトや着付けベルト、ウエストベルトなどの呼び方もあります。
日本の伝統衣装である着物は、ひとりでは簡単に着付けができず、結婚式や入学式などで着用するときは着付け師に依頼するという方も多いでしょう。しかし、コーリンベルトがあれば簡単に衿合わせを整えられるので、ひとりで着物を着るのを楽にしてくれます。
また、着用するときに便利であるだけでなく、着崩れを防止する役割も担っています。形状は長さの調整が可能な一本のゴムの両端にクリップが付いており、衿先にクリップを留めて、身八つ口から引き出して後ろへ回します。後ろへ回したコーリンベルトの留め具を上前の衿先に留めます。なお、金額は400~1,000円が相場となっており、比較的安価なので頻繁に着付けを行う方が持っておくと便利でしょう。
振袖を着るときにコーリンベルトは使うべき?
振袖を着るとき、コーリンベルトは使うべきかどうか悩んでいる方も多いでしょう。アンケート調査によると、コーリンベルトは必ずしも使う必要がないものの、「使う」「あれば使う」と回答した方が回答者の74%ほどを占めており、便利なアイテムであることがわかります。着物は、重みがあり、着用できたとしても次第に着崩れしがちです。
また、きものは晴れ着として大切な日に着ることが多いため、きれいな見た目を維持したいのは当然でしょう。コーリンベルトがあれば、着用するときに楽になるうえに、着崩れを防止できる便利なアイテムなので、あれば使いたいと回答する方が多い結果となりました。
しかし、使い方によっては肋骨に当たって痛みを感じたり、長さの調整に失敗すると苦しく感じたりすることはあります。締め付けがきつすぎたり、位置が悪かったりすることのないよう、事前に何度か練習し、使い方を見つける必要があります。なお、着付けに慣れている、着崩れすることなく着られるという方は、あえてコーリンベルトを使い必要はないでしょう。
コーリンベルトの効果的な使い方
コーリンベルトは、着物を着用するときに便利なアイテムの一つです。ただ、長襦袢に使う場合と着物に使う場合があり、どちらに用いるかによって使い方が異なります。ここでは、着物に使う方法を解説します。
まず、コーリンベルトを持ってクリップを右衿に留め、身八つ口から出して背中側に回します。右衿にクリップを留めるときは、アンダーバストの高さを目安に調整しましょう。
そして、背中側に回したコーリンベルトを体の前まで持ってきて、左衿にクリップを留めます。クリップを留める位置は、右衿のときと同様にアンダーバストに位置で問題ありません。以上が基本的なコーリンベルトの使い方です。クリップを留める位置は、左右の高さが同じになるように調整するのがポイントです。
まとめ
結婚式や入学式など、晴れの日に着用することの多い着物ですが、着方がむずかしかったり、短時間で着崩れしてしまったりすることに悩みがちです。そこで、着付けを簡単に、かつ長時間着崩れしないようにするアイテムにコーリンベルトがあります。アイテムを一つ追加することで、着崩れ防止、着用が簡単になるなどのメリットがあります。必ずしも使う必要はありませんが、着付けについて悩んでいる方は取り入れてみるのがおすすめです。