成人式で振袖を着用するのであれば、周囲とあまり被らないスタイルにしたいと思う人も多いでしょう。振袖の色や柄、小物アイテムなどこだわるところはたくさんありますが、実は首元の衿の選び方も振袖コーデを魅力的にする重要なポイントなんです。本記事では、衿の種類やその特徴、選び方のポイントについて詳しく解説します。
振袖に合わせるのは「半衿」と「重ね衿」の2種類
振袖を着る際、衿の選択は重要です。振袖に合わせる衿は大きく分けて「半衿」と「重ね衿」の2種類があります。
半衿(はんえり)
半衿は振袖や他の着物に欠かせないアイテムです。長襦袢に縫い付けられ、肌に直接触れる部分を覆うことで、着物や長襦袢を汗などから保護し、清潔さを保てます。
また、首元の汚れを隠すと同時に、装飾的な役割も担います。顔映りをよくし、衿の形を整え美しく見せるためにも欠かせないアイテムです。基本の色は白ですが、ファッションのアクセントとして色付きや柄入りのものを選ぶ場合もあります。
重ね衿(かさねえり)
重ね衿は振袖の衿に重ねて着用する衿です。別名、伊達衿とも呼ばれ、裏地つきの二重仕立ての布でできています。振袖の衿を重ねることで、複数の着物を重ね着しているような華やかな印象を演出します。
また、色や装飾のバリエーションが豊富であり、着物姿の襟元を一層美しく見せる役割ももっています。
「半衿」と「重ね衿」の選び方
振袖を美しく引き立たせるためには、半衿と重ね衿の選び方が重要です。ここでは、それぞれの衿の選び方について詳しく解説します。
半衿の選び方
振袖の色に合わせて、半衿をグラデーションで選ぶ方法があります。たとえば、振袖が濃く深い赤色ならば、半衿にはピンクやオレンジ色をもってきます。淡い色味にするほど、女性らしい温かみのある印象を演出できます。
柄ありの半衿を選ぶ際は、振袖の柄に合わせて選ぶのがおすすめです。柄の目立つ振袖に合わせるのであれば、半衿はあまり柄が目立たないものを選びましょう。
重ね衿の選び方
上品な着こなしを目指す場合、振袖の色と同系色の重ね衿を選ぶのがおすすめです。ただし、黒や紺色といった寒色系の振袖の場合には、同系色の重ね衿ではお祝いの場にそぐわない暗い印象になりやすいため注意が必要です。
華やかな印象を作りたい場合は、振袖と反対色の重ね衿を選びましょう。振袖の色が赤なら重ね衿は緑を選ぶことで、コーディネートにアクセントを加えられます。
また、振袖の柄に使われているカラーを基にして重ね衿を選ぶ方法もあります。振袖の柄のなかでとくに目立つ色を重ね衿に取り入れることで、コーディネート全体に統一感をもたせることができます。
個性溢れる衿のアレンジ術
振袖姿をより個性的かつ魅力的にするには、衿のアレンジにこだわることが大切です。ここでは、おしゃれ上級者におすすめの衿のアレンジ術について紹介します。
パール、ストーンなどの装飾を取り入れる
個性的な衿を楽しみたい場合には、装飾が施された衿を選ぶことがポイントです。パールやストーンなどの装飾が施された衿は、振袖姿に華やかさをプラスしてくれます。とくに、パールつきの重ね衿は、可憐な印象を与えるのでおすすめです。
レースやフリルの重ね衿を取り入れる
フェミニンでトレンドをおさえた印象を演出したい場合は、レースやフリルの重ね衿を選ぶとよいです。振袖のシルエットを柔らかく華やかに見せてくれます。
ブローチを活用する
衿にブローチを付けることで、さらに個性的なアクセントを加えられます。とくに、無地の衿にブローチを付ければ、シンプルながらもおしゃれな印象を与えられます。ブローチのデザインや色を工夫することで、振袖スタイルを自分らしくアレンジできます。
まとめ
振袖に合わせる衿には半衿と重ね衿の2種類があり、それぞれの特徴や選び方を理解することが大切です。半衿は清潔さを保ちながら装飾的な役割も果たし、重ね衿は華やかな印象を演出します。衿の選び方には振袖の色や柄、同系色や反対色の組み合わせがポイントです。また、パールやストーンなどの装飾を取り入れたり、レースやフリルの重ね衿を選んだり、ブローチを活用することで、振袖スタイルに個性を加えられます。振袖を着る際には、衿の選び方やアレンジ術を工夫して、特別な日のファッションをより華やかに彩りましょう。