東京都内にある振袖レンタル業者の中には、ママ振袖をリメイクして娘が着られるようにしている店舗もあります。母親が着ていた着物を娘が着ることによって、母から子へ伝えられる思いや、家族の絆もあるといわれているため成人式などの参考にしてください。
そもそも「ママ振袖」とは何なのか
「ママ振袖」という言葉を聞いたことのある人は増えてきていますが、そもそもどんな意味を持つ言葉でしょうか。一般的には母親が着ていた振袖のことを指す言葉ですが、厳密には母親が着ていたものではなく、祖母や母親世代の親戚が着ていたものを指す場合もあります。
古い時代の振袖だからと箪笥にしまいこんだままの人は少なくありませんが、現代のインクジェットプリンターで印刷されている着物より質が高いといいます。母親の世代にはプリント加工が存在しておらず、全て職人の手によって作られている高級品が多いからです。着物本来の手染めで職人が丁寧に仕上げており刺繍などの加工も職人が一つ一つ丁寧におこなっているため、保存を丁寧にしていれば何年でも着られます。
母親から子へ、子から孫へといったことができるのも、職人達によってよいものを作り上げているからといえるでしょう。祖母や母親、親戚が着ていた着物を娘が成人式などで着ることによって、しまいこんだままの着物を生かすことにもつながるといわれています。代々受け継ぐことによって物を大切にすることを教えられることや、成人式の費用を抑えることができることから注目を集めるようになりました。
リメイクとはどんなサービスなのか
正確に言うと元の着物のよさを生かし、現代風にアレンジした着付けをして写真撮影などをおこなうプランが人気となっています。元々着物の質が高いため、娘のサイズに合うように寸法直しをおこない、クリーニングをすることや防汚加工をおこなうことが多いです。サービスを提供している店によっては染め替えやアレンジをおこなうことによって、思い切った変化を見せる場合もあります。
いずれにせよ、元の着物のよさを生かしつつ、娘が納得できるものに仕上げる形となっており、ママ振袖をそのまま着るだけではない楽しみがあるでしょう。プランによって料金が異なるため、予算の範囲内で収まるようにアレンジや加工をおこなうことが大切といわれています。
また、特にアレンジをしなくてもクリーニングとサイズあわせだけをおこない、後は帯や小物で変化をつける場合も少なくありません。半襟や帯などによって1枚の着物が大きく変化することはよくあるため、プロに見てもらってコーディネートをすることで生まれ変わることもあります。振袖レンタル業者の中でも取り扱うことが増えてきているため、利用したい場合は前もって相談してみましょう。
リメイク以外にこんなサービスも
レンタル業者の中に履物を現代風に着付けるなどのサービスをおこない、写真撮影などに望む場合も少なくありません。しかし、意外なサービスとしてママ振袖を娘の花嫁衣裳にリメイクして提供するレンタル業者も複数登場しました。小物や帯などだけではなく、着物の長さや形状にも変化をつけることで、花嫁が身につける振袖に変化させているのがポイントです。
母から娘へ着物を伝えるだけではなく、花嫁衣裳として身につけることによって、成人式だけではない新たな可能性があるといえるでしょう。挙式や披露宴で着られるものにしてしまっては、娘から孫へ伝えられないのではないかとためらう人も少なくありません。しかし、挙式が終了してから元の振袖に戻すことも可能となっているため、娘から孫に振袖として伝えることも可能です。
祖母や母親、親戚が着たママ振袖は品質が高いものだけど古臭いから、汚れてしまっているからと箪笥の肥やしになりがちです。しかし、娘に来てもらえるようにレンタル業者のサービスを利用してリメイクすることで、新たな着物に生まれ変われます。
娘が柄などを気に入れば、生涯身につけることができる着物として成人式などで身につけられるでしょう。また、花嫁衣裳として身につけることもできるようになっており、生涯大切に使える一着となる可能性が高いです。