現代の日本において、成人式で振袖を着用することは一種の文化としてしっかりと定着しています。一生に一度の機会ですから、ぜひお気に入りの振袖を着たいと思うでしょう。こだわるポイントのひとつとして色選びは大変重要です。ほかの人と被らないためにあえて人気のない色を選ぶという選択肢もあります。今回は、振袖の色についての解説です。
振袖で定番の人気色
振袖の色で圧倒的な人気を誇るのは赤色です。成人式シーズンには赤色の振袖を着た新成人の方をたくさん見かけませんか?
赤色は何年も高い人気を保っている振袖の定番色といえるでしょう。日本人の肌になじみやすい色であることからも好む方が多い傾向にあります。一口に赤といっても、朱色のように真っ赤なものから、えんじ色のように落ち着いたものなどさまざまです。ほかにもローズレッドやワインレッドなどがあり、バリエーションが充実しています。
そして、王道の赤色に続いて人気があるのは青色です。知的で清楚な雰囲気を期待できる青色にも、バリエーションが豊富にあります。濃い目の青であれば、ややモダンなテイストとなり、薄い青、つまり水色あたりになればさわやかな印象になるでしょう。
さらに赤色、青色に続いて白色、緑色にも高い人気度があります。実はここ数年、このランキングにほとんど変化はありません。この4色が、長期間にわたり振袖の人気色として認知されています。
あまり人気のない振袖の色
振袖を選ぶにあたって、人気の色がある反面、もちろんあまり人気のない色もあります。人気がないというと少し不安になりますが、言い方を変えればほかの人と被りにくいということなので、むしろメリットとしてとらえてください。そんな色の代表としてあげられるのは、意外にも黄色です。
理由としては、黄色はやや幼く見えるという懸念があります。ですが個々の特徴をうまく活用し、どのような黄色を選択するかによってはしっかりと映えてくれる色であることは確かです。たとえば肌を明るく見せたい人や小柄な人は淡いクリーム系の黄色を、若々しい可愛らしさがほしい方はピンク寄りの黄色を選択するとよいでしょう。
また黄色のようなパステルカラーのほかにも、オレンジ色、紫色、黒色など、比較的強めの色を選ぶ人も少ない傾向です。オレンジ色の振袖はそもそも数が多くないので、必然的に人気色には入りません。紫色はやや神秘的な演出がなされるため、着こなすのが難しいイメージがあります。黒色に関しては、以前は人気ランキングに入っていたものの、ここ最近のデータでは少しずつ人気が落ちてきました。
ほかの人と被らない振袖の選び方
ほかの人と被らない振袖にするためには、まずは、あえて人気色をはずすというのが簡単でしょう。しかし、人気色をはずす場合はその分選択肢が少なくなる可能性があるので注意してください。色選択のほかで周りと被らないようにする方法としては、振袖の柄選択です。振袖の定番柄は古典柄とよばれるもので、上品かつ高級感がある王道スタイルとなります。こちらもあえて定番柄をはずし、モダン柄やレトロ柄などはどうでしょうか?
また最近では、無地の振袖もときどき見かけるようになりました。地紋が入っているタイプで、まだまだ主流ではないためほかの人と被る可能性は少ないでしょう。無地を選ぶ場合はとくにですが、帯にとことんこだわるのもおすすめです。色使いはもちろんのこと、帯は織り方ひとつでも印象が大きく変わります。
まとめ
仲のよい友人とおそろいの振袖姿を楽しみたい方、ほかの人とは被らない振袖姿で個性を出したい方、考え方はさまざまです。いずれにしても成人式は人生における大切なイベントのひとつなので、後悔のない振袖選びをしてください。個性を出したい場合は、振袖の色や柄にポイントを絞るだけでなく、足袋や小物にも焦点をおいてみましょう。また、ヘアスタイルやメイクでも、ほかの人とは被っていない印象を与えることができます。ぜひ全体的なコーディネートを意識して、お気に入りの振袖姿を見つけてください。